自分を解きほぐす方法


3月の終わり、下鴨神社へ出かける。
その前の週に自転車でふと元田中にある田中神社の横をすり抜けたとき、
神社特有の空気やにおいを感じ、
ああ、ここしばらく神社に行ってないなと思ったからだった。


気づけば、3/11のあの地震があって以来、ずっと張り詰めていた。
という気がする。
だからか神社のこの雰囲気に、求めるほどに癒しのようなものを感じたのだった。
解きほぐしてあげなければならない。


下鴨神社の杜を歩く。
途中、注連縄をしてある大きな樹があるのだが、
何度も通ったことのある道なのに、
初めてその樹から気が出ているのに気がついた。
近づけば近づくほど、ぐらんぐらんと自分が、世界が揺れているような気になるのだった。


いままではその樹がなぜ注連縄をしているのかわからなかったが、
そのとき初めてなるほどなと思ったのだった。


現実を見なければならない。
たしかにそうだ。
でもずっと張り詰めていると、ふとしたときぽんっと切れやすい気がする。
自分をゆるめるすべを知っているということも大事なことかもしれない。